ビジネスチャンス 2004年12月号 掲載記事紹介




人材募集を飲食業界に特化 フリーペーパーをフル活用


バブル絶頂期、販売・サービス、ドライバー、肉体労働者などのいわゆる「3K」を対象とした人材広告でリクルートの営業課長を務めた男が始めたのは、やはり飲食業界に特化した人材ビジネスだった。キイストン(東京都港区/年商5.8億円)の細見昇市社長だ。
「当時、最も不人気だった職種ですよ。ここで営業経験を積んだ事が今、役立っています」
92年に人材広告代理店として独立した細見社長は、大手との差別化を図り、当初は地方専門のビジネスを行おうと考えていた。
ところが全国850の就職雑誌を集めてみると、販売・サービスの広告が異常に多いことに気づいたのだ。
「そこで方向転換したのです。また、エンジャパンなどホワイトカラーの転職支援をインターネットで行う企業にヒントを得て、携帯電話に求人サイトを作ってみてはどうかと考えました。飲食店舗の店員ならば、パソコンよりも携帯電話を用いるでしょうから」(細見社長)
ニーズをつかんだつもりだったが営業成績は振るわなかった。突破口は、営業マンが持ち帰ったフリーペーパーにあった。
「フリーペーパーはページ数も少なく、広告が貧弱に見えます。当社の顧客が広告を出すとき、ここに携帯サイトのアドレスを載せれば充実した内容に見えると提案しました」 すると、携帯電話のサイトにアクセスした人数は、通常の応募者の10倍にも上り、実際の応募者は30%増という成績を収めたのだ。
さらにシステムを強化して、「何時ごろのアクセスが多い」といったデータをもとに受付時間、広告出稿先を提案した。その結果、人材募集に年間300万円かけていた店舗では、180万円まで削減することができた。
「飲食業の人材募集は、広告の中では単価が安い方です。大手はここまで細かいサービスをしません。しかし多くの顧客を抱えれば利益は上がります」
という細見社長は飲食業界専門の人材サイトをオープン。店舗と人材が自由にマッチングする仕組みでさらにこの業界をサポートしていく。




 
無断転載禁止。全ての著作権は(株)キイストンに帰属します。